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グレーテスト・ショーマン

2020/07/22

グレーテスト・ショーマン長女はこの春新社会人となり、海外にある日本人小学校の教員として今朝旅たちました。

一昨日、彼女の夢だったという「家族全員が一列に並んで映画を観る」ということを実行しました。簡単そうに思えますが、我が家は7人家族で、5人の子供が大学生・高校生となると意外と全員集まれる時間がありません。

「そんなことを考えていたんだ…、いい思い出になるかも」ということでネットで一列に並べる席を予約し、東京に下宿している次女も急遽呼び出し、映画館に全員集合しました。

観た映画は「グレーテスト・ショーマン」。
ミュージカル好きの彼女らしいチョイスでしたが、とても良い映画でした。
音楽がとても素晴らしく、サントラ盤が欲しくなりました。

さて、ここからが本題です。

「グレーテスト・ショーマン」は、19世紀に活躍したP・T・バーナムという実在した人物の半生を描くミュージカル映画です。

ストーリーは「貧しい仕立て屋に生まれたバーナム氏が、サーカスを立ち上げて成功をおさめていく」というお話ですが、単純なサクセスストーリーではありません。

コーチング的に観ると、家族思いで善良な人に見える主人公バーナムが、実は本人も気が付かない心の深いところに闇を抱えていて、大きな成功と挫折を経ることによってそのことに気が付き、本来の自分に立ち返っていく、というストーリーに感じます。
* この先映画のネタバレも含みますので、ご注意ください。

主人公のバーナムは最愛の妻と子供たちを幸せにするため、何度か挫折しながらも持ち前の独創的なアイデアと行動力によってサーカスを立ち上げます。

周囲から差別や偏見を受けてきた「外見がユニークな人々」をステージに上げることや、評論家の酷評を逆手にとって広告していくなど、不屈の精神で成功を収めるシーンが前半には描かれています。

ジェニー・リンドしかし彼の中にはコンプレックスがあったのでしょう。
上流階級の人々から評価してもらうため、ヨーロッパの歌姫ジェニー・リンドの米国公演を企てます。

上流階級との繋がりが出来始めると、実は自分もサーカスの仲間たちを見下していたこと、ジェニー・リンドの米国巡業によって、結局は家族よりも自分の名声を優先させていることなど、彼の内面にある影の部分が見え隠れし始めます。

事業拡大は失敗し、富も失い、サーカスも失い、家族も失う立場になった時に、初めて彼は一番大切なものは何かに気が付く。この作品のメッセージ性をここに感じます。

偏見や差別から救われ光を当ててもらったサーカスの仲間たちが、もう一度バーナムに歩み寄るシーン、本当は一番喜ばせたかった家族との絆を取り戻すシーンに涙が流れました。

「最も崇高な芸術は人を幸せにすること」
大成功と大失敗を経験したからこそ悟ったバーナムの言葉です。
過去の劣等感から来る名声欲から解放され、他人からどう評価されるかでもない、大切な生き方に気が付いたのではないでしょうか。

最後に、まだ映画制作が決定していない段階でのワークショップの映像。
レティ役のキアラ・セトルが劇中歌「This Is Me」を初めて生で歌うシーンですが、感極まって涙してしまいます。
音楽の力、歌の力を感じます。

「グレーテスト・ショーマン」オフィシャルサイト
http://www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/



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